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2023

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宮殿案内

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建設順序に基づき、瀋陽故宮は東側、中央、西側の3つの建物群に分かれています。

東側には、大政殿、十王亭、東西演奏亭や鑾駕庫があり、後金(清)政府が重要な儀式を行い、八旗が日常の政務を執る場所です。清が都を北京に定めた後も、皇帝が盛京(瀋陽)を視察する際に、ここで大きな宴会などの行事を行っていました。東側の建物は、瀋陽故宮で最も代表的かつ典型的な建物群です。

中央の建物は、建設時期に基づき、清代初期の宮殿、清が都を北京に定めた後の行宮、盛京太廟に分かれています。中心軸に点在する大清門、崇政殿、鳳凰殿、台上五宮殿は、清が都を北京に定める前に、盛京王宮内で政治活動を行い、皇帝や王妃が暮らした場所です。東側と西側には、清高宗弘暦(乾隆帝)が視察の際に滞在し、政務を執るために増築された行宮であり、典型的な王室庭園の特徴を示しています。盛京太廟は大清門の東側に位置し、正殿、脇殿、山門などを含み、瀋陽故宮では特別な用途を目的とした建物で構成されています。

西側の建物は乾隆46~48年(1781~1783)に建てられ、主に皇帝が視察の際に盛京の行宮で宴会を行ったり、演劇を鑑賞する舞台、嘉蔭堂、「四庫全書」を所蔵する文溯閣があります。建物全体は自然でありながらも優雅であり、瀋陽故宮で最もユニークな文化的雰囲気に包まれ、のどかな魅力に溢れた建物群です。

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